Vol.08
皆様、こんにちは。
東京では、春風のさわやかな季節を迎え、本格的な春になりました。
当社所属のマイケル・サンダーソンが、イラストレーション誌の『OVERSEAS ARTIST』で特集されました。
今回は、彼のインタビュー記事をご紹介させて頂きます。
Profile
マイケル・サンダーソン
1986年アメリカ・コロラド州生まれ。インテリアデザイナーの母と、グラフィックデザイナーの父というクリエイティブな環境の下、2歳より絵を描き始め、4歳でPhoto Shopに出会う。シカゴのSchool of the Art Instituteでファッションを専攻するが、イラストレーションの道を選び中退する。ニューヨークのブティック「Big Drop NYC」やデザイナー Joomi Lim,Victoria’s Secret等の仕事を手掛ける。現在、ブランディングや広告及びデザイン・コンサルティングの会社設立を準備中。ファッション市場に的を絞り、自分のファッション・ライン「CEDER CEDER」(古典的なイギリスの私立学校イメージと、ニューヨークのモダンなアート文化を融合したもの)を開発中。
A.売り込みが仕事につながる
1.イラストレーター.ディレクターになられた経緯を教えてください 。
Michel Sanderson(MS) イラストレーターになったのは、本当に偶然としか言いようがありません。ファッション・デザインを勉強していたアート・スクールを中退し、学位とか仕事もなく、どうにか自分にある才能を生かして生きのびなくてはならなかったんです。そこで、ファッションに対する愛情と、物を描くことが好きだということを一緒にして作品を制作。ポートフォリオを作り、いくつかの代理店に送ってみました。それが1年前のこと。そこから依頼があり、順調に仕事が始まったのです。最初のクライアントはN.Yの高級ブティック「Big Drop New York City」(現在のマイアミ)。そのアートディレクターをしていた友人にポートフォリオを送ったところ、一週間後にはブティックのショッピングバックのデザインの仕事を依頼されました。過去4シーズンデザインし、今後も続く予定です。その後は全米で人気のランジェリーブランド「Victoria’s Secret」の生地プリントやTシャツのデザインの仕事が来て。とてもエキサイティングでした。
B.自分の中に吸収したものを記憶で描く
1.ー制作過程を教えて下さい。
MS 写真やモデルを見て、描くというのは、僕には全く不可能なことです。僕の心から湧くものを紙の上にイメージとして載せるのです。ですから、日常の生活の中で、制作の参考になるもの、情報など、全てを頭を中へ入れておくことが、とても重要になります。実際、月に15〜30冊の雑誌を買って、イメージ、人物、顔、ポーズ、色使い、その他何でも興味あるもの全てを記憶し咀嚼するんです。
2.ーインテリアや小物と人物では描く時の重点ポイントが違うと思いますがそれぞれどんなことに気をつけていますか?
MS インテリアや小物を描く時には、質感や光などが一番重要な要素だと思います。人物の場合は、焦点となるのは,その人物が身につけている物や服。1枚の絵の中で物にパーソナリティを与えたり、人物と彼らが身につけている物とを差別化することは難しい。ファッションを描く場合、服から興味をそらして人物に焦点を合わすことは難しい。だから物自体のパーソナリティと表情が重要となります。僕は人物を描く描くときには、物と人間という両方の要素をしみ込ませたいですし、そうなるように努力しています。
3.ー日本では昨年『CASA BRUTUS』の表紙を担当されました。とてもエレガントな作品でモチーフのフォルムははっきりしていますが、 線は、繊細ながら大胆、本能の赴くままに線を走らせているように感じます。
MS 前にも述べたように実際にある物を見て描くということは、ぼくには殆ど不可能です。
ですから、自分の本能に従うことがデフォルトなんです。
だから時に僕の作品はあまり現実的ではなかったり、バランスがおかしい部分がありますがそれは心の中から流れるままに描くことによっての見えられることを表現しているからです。たとえば、木の質感を描くとき、僕は目の前にある一本の木や写真を見ながら描くのでなく,木のテクスチャーや特質を記憶させてから、その記憶に溜め込まれている物を描きます。
C.マイケル・サンダーソンというというブランディング
1.ショップのブランディングやインテリアまで手掛けているそうですね。絵を描く事とは違った面白さについて、まそれらの仕事がイラストレーションにどう影響してくるかを教えてください。
MS デザインや、ブランディングはイラストレーションとはかなり違います。もっと抽象的。イラストレーションはイメージとその中にある物が全てです。ブランディングは、想像のそのものから構成されます。それは、企業、店舗、レストラン等、私達が住んでいる場所すべてに、パーソナリティーを与えます。
僕のイラストレーションのスタイルは MICHAEL SANDERSON という僕のブランドの一つとして考えています。将来的にはファッションライン、ブランド会社その他に展開が出来ると思っています。何をデザインしても、全て同じ芸術的特性を持つのです。
2.あなたにとってファッションを描く面白さは何ですか?ファッションイラストレーションとは何ですか?
MS ファッションイラストレーションとは、より創造的なものにするために、ディティールを犠牲にしていると思います。写真で伝えられるような鮮明さや現実感は決して得られませんが、物質的な世界を超越することが自由にできます。モデル、服、そして場所とかは、実在している必要はありません。モデルは背が高かったり、痩せていたり、自由に形作ることができます。現実にはそのような場所は不可能でも、イラストレーションでは、誰でも公園の見えるソーホーのロフトを手に入れることができるのです。実は僕が最初に夢中になったのはテレビゲームでした。特にファイナルファンタジーのシリーズ。最初は野村哲也さんのような、テレビゲームのキャラクターデザイナーになりたかったのです。ですからファイナルファンタジーやキングダムハーツなどのゲームから刺激を受けて、キャラクターを描いたポートフォリオを作成しいくつかのカレッジで面接を受けました。そこで分かったことは、僕の作品で注目されるのはキャラクターがきていた洋服であったこと。殆どのカレッジでファッションを追求すべきだと助言を受けました。そしてファッション自体がファンタジーの世界であり、僕が育ったテレビゲームのようなものだということを発見したんです。
3.今後挑戦したい仕事や表現について教えてください。
MS もっとデザインやブランディングに集中したいと思っています。特定のブランドに対して、人々はどういうイメージを抱くのか、さまざまなリサーチをするのが大好きです。心理学的な部分があり、興味深い。追求しがいのある領域が沢山あると思います。








